世界はホログラムか

投影された宇宙―ホログラフィック・ユニヴァースへの招待

投影された宇宙―ホログラフィック・ユニヴァースへの招待

 三部立ての第一部で、脳はこのホログラフィックな世界におけるホログラムの一部だとする物理学者ボームの仮説を紹介するまでは面白い。

しかし、第二部で急激に失速。プラシーボや、超能力、サイキックリーディング、物質化能力等々の事例の羅列が延々とつづくが、それらの事例とボームのフォログラフィックな宇宙との関連付けが弱い。そのようなスピリチュアルな能力を持たないものにとって、そんな事例を延々と紹介されたところで、それを自身で経験でもしないかぎり何の意味もない。初版が1994年ということで、内容が若干陳腐化しているのは致し方ないが、期待していただけに残念。

第三部を読むのはもう少し暇な時にしよう。