単純な真実
単純な真実は、実際に起きることが、起こり得る最良のことだということです。このことがわからない人は、自分自身の考えをただ信じているのです。そして限られた世界の幻想に留まり、あるがままの現実との闘いの中で自分を失わざるを得ないのです。それは常に敗北する戦争です。なぜなら、現実に抗うからです。そして現実はいつも優しいのです。あなたが理解しようがしまいが、実際に起きることが、起こりえる最善のことです。そしてあなたがそのことを理解するまで、心に平和はありません。
現実は常に、それについて私たちが語るストーリーよりも優しいのです。
- 作者: バイロン・ケイティ,スティーヴン・ミッチェル,ティム・マクリーン,高岡よし子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/09/27
- メディア: 単行本
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バイロン・ケイティシリーズ。
4つの簡単な質問による瞑想方法を提供している点でより実践的だ。
人は常に自身および他人や環境についての物語(ストーリー)を持っているものだ。そして、その物語は必ずどこかで現実(リアリティ)とのギャップを生み出す。このギャップこそが苦悩や苛立ち怒りや不安、引いては暴力や戦争の原因である。
よってギャップをなんとか埋めるために様々な言動を繰り返し、反ってその物語の深みにはまって行くのが常だ。当然ギャップが埋まることなどない。いや、場合によっては埋まったように思える時もあるだろう。これが一般的な”幸福”というやつなのだが。
しかし、現実は常に変化し続けるため、人はまたそのギャップを埋めるために一生懸命働かざるを得ない。これでは心が静まることがない。ストーリーを維持するためなら、場合によっては己自身や周りの人間を傷つけることも厭わないだろう。なにせ、物語を夢遊病的に徘徊しているので、本人にその自覚はないのだから。
むしろそれが最善であるというのが物語の筋書きである場合が多いので恐ろしい。例えば親が自分の子供に”あなたを思って”などといいながら実は、自分がこうあるべきという身勝手な子供像を維持するためにやっている”躾”などがそうだ。
著者のように強烈な”目覚め”の体験でもしない限り、完全に物語なしで生きるのは非常に難しいと思われるが、思考が創り出す物語と現実のギャップを意識的に自覚する作業ならできるはずだ。その方法論の一つとして著者が提供しているのが4つの簡単な質問である。
- 作者: バイロン・ケイティ、スティーヴン・ミッチェル,神田房枝訳、ティム・マクリーン監訳・高岡よし子監訳
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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新しい自分に目覚める4つの質問―――ストレスや苦しみから自由になれる「問いかけ」の力
- 作者: バイロン・ケイティ,ティム・マクリーン,高岡よし子
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探すのをやめたとき愛は見つかる―人生を美しく変える四つの質問
- 作者: バイロンケイティ,水島広子
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