ポジポジ病対策

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トレードを始めて間もなく陥りやすい病気が所謂ポジポジ病だ。ポジポジ病とは意味のないところで意味のないポジションを何度も取り、意味もなく何度も負け続けることで、トレーダーにとってこれは本当に深刻な病気である。病気の原因はなんだろうか。簡単に言うと、儲けるチャンスを逃したくないという焦りと、早く儲けたいという欲望だろう。

この病気を治す方法は人それぞれあるだろうし、ひとつの絶対的な処方箋がないというのも事実だ。大事なのは、自分をよく観察して、なぜそうなるのか、なぜわかっていてもやめられないのかを分析し、自分なりの方法を見つけるしかないが、とりあえず下記に私なりの処方箋を書いておこうと思う。

 

①ルールを決めて、ルールを守る

 基本中の基本である。そもそもルールのないトレードはいくら儲けようがすべて失敗と思ってもいいくらいである。たとえば1回のトレードにとるリスク量、1日でのポジション上限などをしっかり自分なりにルール化する。ちなみ、私も昔慢性的なポジポジ病にかかり、1日のトレード数を5回までと定めたのだが、そのルールすらも守れず何度も失敗した経験がある。困り果てた私は、意識をこう変えることにした。

私のトレードはポジションをとれば必ず負ける、よってポジションを取れば取るほど資産は減っていく。ただし、ルールとして私は1日に最低1度はポジションをとらなければならない。このように意識を変えただけでポジポジ病がほとんど治ってしまったのだから面白いものだ。それまでは自分がポジションを取れば儲かるという歪んだ認知のもとトレードをして、さらにその歪んだ意識をMAXポジション制限によって抑圧していたのだ。抑圧された精神はかならず、どこかではけ口を必要とするという精神分析どおり、どこかでポジポジ病が爆発してしまうという状態だったのだ。だから偏った認識を逆方向に振らすこでバランスをとったというわけだ。

②投資戦略と投資プランを周到に準備する

これも基本。例えば週末に来週の値動きについて、できる範囲で情報収集し、こうなればこうする等、シナリオとプランを事前に立てて、ノートやパソコンなどにしっかり記録し、ポジションをとる前にかならずチェックするのだ。こうすれば、余計なポジションをとることもないし、負ければ負けたで、シナリオの修正とそれに対する対策を練り直すための時間が必要となり、無駄に連続してポジションを取ることも減るだろう。

他にもいろいろあるだろうが、ポジションを何度も取るのは正直疲れる。よって投資においてはできるだけ楽をして儲けようという意識も決して悪いことではない。それは言い換えれば、最小のインプットで最大のアウトプットを生み出そうとする”努力”にほかならないからだ。結局、企業がやろうとしていることやMBAで教えているような理論の根本はこれなのだ。ちなみにMBAとはなんのこっちゃない、要は売り上げを伸ばして、コストを下げ、利益を最大限にするにはどうすればいいの?という問いに対して、あらゆる角度で考える学問だ。

 

みなさまももし良いポジポジ病対策をご存知であれば是非教えていただきたい。