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退屈とともにある

人間は普段、第二形式がもたらす安定と均整のなかに生きている。しかし、何かが原因で「なんとなく退屈だ」の声が途方もなく大きく感じられるときがある。自分は何かに飛び込むべきなのではないかと苦しくなることがある。そのときに、人間は第三形式=第一…

幸いなるかな、快楽をもとめることのできる人

退屈する人間は興奮できるものなら何でももとめる。それほどまでに退屈はつらく苦しい。ニーチェも言っていた通り、人は退屈に苦しむのだったら、むしろ、苦しさを与えてくれる何かをもとめる。 それにしても、人が快楽などもとめていないとは驚くべき事実で…

What you want is what you get, but do you understand what you really want?

人間の不幸などというものは、どれも人間が部屋にじっとしていられないがために起こる。部屋でじっとしていればいいのに、そうできない。そのためにわざわざ自分で不幸を招いている。 暇と退屈の倫理学 作者: 國分功一郎 出版社/メーカー: 朝日出版社 発売日…

暇と退屈への恐怖

大義のために死ぬのをうらやましいと思えるのは、暇と退屈に悩まされている人間だということである。食べることに必死の人間は、大義に身を捧げる人間に憧れたりしない。 生きているという感覚の欠如、生きていることの意味の不在、何をしてもいいが何もする…

相対性の連鎖を断つ

当然、ジェームスは大金を稼いでいる。そして、まわりにはそれ以上の大金持ちがぞろぞろいる。親友のひとりは(Paypal)の創始者で、何千万ドルもの財産を持っているくらいだ。しかしジェームズは、 自分の人生と比較するまわりの輪を大きくするのではなく、小…

相対的幸福感に踊る人生

<a href="http://www.queen-cinema.jp/" data-mce-href="http://www.queen-cinema.jp/">映画『クィーン・オブ・ベルサイユ』公式サイト</a>映画『クィーン・オブ・ベルサイユ』公式サイト ドキュメンタリーは面…

天井で売れる確率

あるひとがコンピューターで天井で売れる確率を計算した。この計算には「底で買える確率」は含んでいない。 また、天井値での出来高と、それから一円ずつ安値にゆくにつれての出来高、それも天井をつけにゆくときと天井から下がってゆくときの両方の出来高を…

不確実性を避けるべきか

一万時間の法則は、成功の秘訣をわかりやすく説明する手段として活用されてきた。どんな分野であれ、一番になるために必死に努力すれば、成功する。数多くの調査が行われ、この考え方を支持しているにもかかわらず、依然としてこの法則では説明が不十分のよ…

不確実性が支配する世界における最良の戦略とは -小さく賭ける

事前の計画の有無や投資金額の多寡は成功のチャンスに大きく影響しないという考え方は、直感に反している。しかし、賭け金の大きさと成功の規模に相関関係がないことを理解するためには、この考え方を用いるのが一番だ。例はいくらでもある。 --- 小規模の賭…

不確実性が支配する世界における最良の戦略とは

戦略とは、本質的には「解決策」を見つけることではない。成功はランダム性や偶然の結果だからだ。もっと大事なのは、ある方向に動くことである。実はどの方向に向かうかはそれほど問題ではない。史上もっとも成功した企業の一つ、サウスウエスト航空の創設…

パニック・ボディ

パニック・ボディ。そう、身体がいまいろんなところで悲鳴をあげている。 身体というのは、もともとはひとがそれに身をまかせ、ぷかぷか漂っていられる船のような保護者のようなものであったはずだ。だから身体が故障したとき、わたしたちはまるで日頃のお返…

ビリオネアの生態

大きなリスクを取ろうとするとき、ほとんどの人は莫大な個人的負債が身を破滅させると考える。彼らはそう考えないのだ。実際、危機負担の特質は成功へのゆるぎない信頼にあるから、失敗するのではないかというどんな懸念も圧倒するのだ。企業家だってビジネ…

やられたらやりかえす

アクセルロッドのプログラムは、われわれが本書を通じて、動物、植物、そしてじつは遺伝子について考えて来たやり方にとって、一つのみごとなモデルである。したがって、彼の楽観的な結論(妬み深くなく、寛容で、気のいい戦略の勝利)が、自然界にも適用で…

ミーム

別種の自己複製子と、その必然的産物である別種の進化を見つけるためには、はるか遠方の世界へ出かける必要があるのだろうか。私の考えるところでは、新種の自己複製子が最近まさにこの惑星上に登場しているのである。私たちはそれと現に鼻をつき合わせてい…

利己的な遺伝子

避妊は、しばしば「不自然だ」といって非難される。確かにそのとおり、きわめて不自然にちがいない。ところが困ったことに、不自然なのは福祉国家も同様なのだ。われわれのほとんどは福祉国家をきわめて望ましいと信じていると、私は考えている。しかし、不…

不幸の手紙

ところが、脳内の「分析的システム」が発達しているヒトにとっては、何の問題もありません。すぐに「不幸のメール」には何の根拠もないことに気付いて、何の恐怖も不安もなく、即座に「ジャンク・メール」に分類して削除するでしょう。 要するに、個体を優先…

神を信じたほうが得

すなわち、現世に投げ出されている人間は、①神を信じるか、②神を信じないかのどちらかしかありません。そのうえで、実際に③神が存在するか、④神は存在しないかのどちらかが成立します。つまり、論理的な組み合わせとしては、四通りの可能性のどれかが成立す…

空と矛盾

仮に人間をテューリング・マシンと仮定すると、数学的真理に到達する数学者の思考も、一定のアルゴリズムに基づくものになります。その場合、ペンローズによれば、数学者全員が同等の普遍的アルゴリズムにしたがう必要があります。でなければ、数学者は、彼…

あなたも株のプロになれる

市場に売買の技法というものがあり、それはいくつかのすぐれた山になってそびえている。そのたくさんの山の基本は、すべて分割売買である。自分はひとつの山を登りつつあった。しかし、他にもすぐれた山がいくつもあった。が、いまから他の山に登ろうとは思…

意識はCEO

そしてこの一世紀にわたって、神経科学は意識が船の操舵手でないことを示してきた。宇宙の中心から転落してわずか四〇〇年後、私たちは自分自身の中心からも転落したのだ。本書の第一章で私たちは、意識による内部メカニズムへのアクセスは緩慢で、まったく…

べき乗則

今日我々はいまだに大きな戦争や革命に苦しんでいるが今では我々は、古代の人々の神に対する信仰がもたらした超自然的な慰めに頼らずに、それらと立ち向かっている。我々は、歴史は個人が個人として行動することによって作られ、戦争を導くものも平和を導く…

どうすればいいのでしょう。

自分に確固たる自信があるかどうかは、大富豪たちが人を見るときに重視するポイントです。 たとえば大富豪たちは、「どうしたら成功できますか?」とか、「何をしたらいいでしょう?」と聞いてくるような相手は、あまり評価しないでしょう。 評価されるのは…

アウシュヴィッツ化する世界

年齢、境遇、生まれ、言葉、文化、風習が違う人々が何万人となく鉄条鋼の中に閉じこめられ、必要条件がすべて満たされない、隅々まで管理された、変化のない、まったく同じ生活体制に従属させられるのだ。たとえば人間が野獣化して生存競争をする時、何が先…

アファメーション ④反逆する

その問題解決のプロセスを通じて、成長し、進歩し、向上し、行動力を高め、将来に備えます。新しい機会、新しい世界、新しい生活を求めるとき、彼らは少年時代の文化を超越します。 対照的に、実現力の低い人を新しい文化や新しい環境に置くと、たとえ後戻り…

アファメーション ③成長強迫症から離れる

なぜ最初に心の準備をするのでしょう?なぜすぐに行動に移らないのでしょう?行動重視の人は、新しい将来を想像したとたん、すぐにでもそれに向かって行動を起こしたくなります。すぐに「どうやって」を思いつこうとします。「そうだ、この方法でできる」と…

アファメーション ②have to vs want to

私たちが何かを「しなければならない、さもないと」と感じると、それを避けようと、非常にクリエイティブになります。人に対してやりたくないことを強制しても、最善をつくすことがないのはそのためです。自分自身に強要することもできません。自分をやる気…

アファメーション ①個人的価値観

個人的な価値観の位置づけが困難になる理由の一つは、私たちの社会的価値体系があまりに歪んでいるからです。たとえば、プロの運動選手や芸能人の報酬について考えてみてください。彼らの社会的貢献の度合いには見合わない法外な報酬が支払われています。 私…

サヴァン症候群

サヴァン症候群とは、脳機能障害を持ち、特定の分野にのみ驚異的な才能を発揮する人達のことをいいます。 人生が劇的に変わるマインドの法則 作者: 久瑠あさ美 出版社/メーカー: 日本文芸社 発売日: 2012/02/13 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 1人 …

質問の質

つまり、質問の質が人生の質を決めるのだ。このことは、ぜひ肝に銘じておいてほしい。ビジネスであれ、人間関係であれ、有益な答えを引き出せるような「適切な質問」ができるかどうかが重要な鍵なのだ。 たとえば、自動車がまだあまり普及していなかった時代…

自己啓発について

考えたこともないかもしれないが、人間の脳は「決断を下すためのシステム」をすでに持っている。 このシステムは、刻々と私たちの「思考、行動、感情」を一定の方向へと推し進め、あなたの価値判断をコントロールしている。そして、その大部分は「無意識の領…